私は大学時代(約20年前)にこのドゥマゲッティに1年間留学していました。
フィリピンでも有名なシリマン大学(Silliman University)で授業を受け、フィリピンの学生と一緒に学校寮で過ごしました。
私が、フィリピンが大好きになったきっかけは、ドゥマゲッティでの留学があったからです。
そして、2022年冬に5年ぶりにドゥマゲッティを訪れました。
フィリピン人の間では有名なドゥマゲッティですが、日本ではドゥマゲッティについての情報が少ないですよね。
「ドゥマゲッティは、どこにあるの」
「ドゥマゲッティの情報を集めたい」
「ドゥマゲッティの観光スポットを知りたい」
ということで、今回は、コロナ後の最新ドゥマゲッティ(Dumagete)情報についてご紹介したいと思います。
良い意味で街が発展していて、数年後さらに大きく発展しそうな勢いを感じました。
それでは見ていきましょう!
ドゥマゲッティ(Dumagete)基本情報
ドゥマゲッティ(dumagete)は、セブアノ語「dagit(意味:ひったくり)」 が語源となっています。これはスペイン植民地時代にモロ(フィリピンのイスラム教徒)の海賊からよく襲撃を受けていたからです。
1572年にディエゴ・ロペス・ポヴェダーノがその場所を「Dananguet」記し、1734年に地図製作者のペドロ・ムリーリョ・ヴェラルデは現在の「Dumaguete(ドゥマゲッティ)」の名前を使用した、現在に至っています。
ドゥマゲッティ(Dumagete)はどこにあるの?
ドゥマゲッティは、以前紹介しましたバコロドと同じネグロス島にあります。
バコロドは「西ネグロス州(Province of Negros Occidental)」の州都に対して、ドゥマゲッティは「東ネグロス州(Province of Negros Oriental)」にあり、東ネグロス州の州都です。
日本からドゥマゲッティまでの行き方
空路編
日本からドゥマゲッティ(シブラン空港)までの直行便はありません。フライトを利用する場合は、日本からマニラかセブで乗り継ぎドゥマゲッティへ行くことができます。
セブ→ドゥマゲッティ:約25分
陸路と海路編
セブからドゥマゲッティまで、陸路と海路を使って移動することができます。
- セブ島のセブ サウス バス ターミナルCEBU south bus terminal(通称:サウスターミナル)→リロアン(Liloan)
【移動手段:バス、所要時間:4-5時間、費用:約350ペソ】 - セブの港町リロアン(Liloan)→ドゥマゲッティの港町シブラン(Sibulan)
【移動手段:フェリー、所要時間:約30分、費用:約100ペソ】 - ドゥマゲッティの港町シブラン(Sibulan)→ドゥマゲッティ中心地
【移動手段:トライシクル、所要時間:約15分、費用:約30ペソ】
ドゥマゲッティの気候
ドゥマゲッティは、リゾート地として有名なセブ島に隣接したネグロス島という島にあるため、セブ島と似ている気候となっています。
年間平均最高気温は32度、平均最低気温23度となっており、年間を通して高い気温です。
平均気温が高い月は4月、平均気温が低い月は1月です。
年間の降水量を見てみましょう!フィリピンは雨季と乾季に分かれていて、2019年の降水量を参考にすると、「乾季(2月~4月)」と「雨季(5月~1月)」となります。
他のエリアに比べるとたくさん雨が降る月が多くなっています。ドゥマゲッティといえば、マリーンアクティビティが充実しているので、それを考えると乾季の2月~4月の時期に訪れると良いでしょう。
ドゥマゲッティの魅力
私がドゥマゲッティを好きになった理由もドゥマゲッティの魅力に詰まっています。
みていきましょう!
親切な人たち
ドゥマゲッティの別名は、「CITY OF GENTLE PEOPLE(優しい人の街)」と言われています。
私が、ドゥマゲッティでの留学時代にドゥマゲッティ出身の友人に「本当に優しいね」と言うと、「CITY OF GENTLE PEOPLEだからね」と返されたのが印象に残っています。
ドゥマゲッティの人たちは、この別名に誇りをもって、この地域を訪れた人には好意的に接してくれます。
マニラやセブと比べると田舎町であるため、人との距離が近く、友達を作りやすい街です。
学園都市
ドゥマゲッティは、国内・海外で有名なシリマン大学(Silliman University)の存在により、「フィリピン南部の教育の中心」学園都市としても知られています。
市内には、シリマン大学、フォンデーション大学、セントポール大学、ノース大学など規模の大きい大学が数多くあります。
また18の公立小学校と88の公立高校、インターナショナルスクールもあり、市の学生人口は30%前後と学生が多い街です。
ビサヤ諸島からだけでなく、世界の様々な国から多くの留学生が集まっています。
シリマン大学を中心としたドゥマゲッティのイメージは、一般的なフィリピンのイメージと異なり、白い建物にグリーンの芝生、街並みの美しさや清潔さを感じることができるでしょう。
アジアの雰囲気が少し苦手という方には、断然ドゥマゲッティがおすすめです。
治安がよい
ドゥマゲッティは世界中からダイバーやロングステイヤーが訪れ、街中でも欧米の人を見かける頻度が高い街です。
世界的にも著名な経済雑誌で人気の街として取り上げられ、2014年世界の退職後住みたい街ランキング5位、フィリピン国内の退職後住みたい街ランキングでは第1位にランクインしています。
できるだけ多くの外国人に来てもらうため、街中での性産業が禁止されているなど行政当局は街の治安と環境整備に力を注いでいます。
空港やシブランのトライシクルドライバーは別ですが、街中で走っているトライシクルドライバーさんでぼったくるドライバーさんはほとんどいません。
世界で安全な国と言われている日本(東京)と比べるとやや劣りますが、マニラやセブと比べてもとても安全ということが分かりますね。
Numbeoというサイトから引用した数値です。世界にある都市の「犯罪・安全指数」が掲載されたサイトで、その都市を訪れた人達からのアンケートなどで指数を出しています。
犯罪指数は指数が低い方が安全で、安全指数は指数が高い方が安全です。
海へのアクセスが良い観光都市
ドゥマゲッティは、「アポ島」「シキホール島」「ボホール島」など近くの島々へのハブとして有名です。
セブより各島へ短時間でアクセスができるのがメリットです。海のアクティビティを毎週末でも楽しみたい人にはオススメです。
日本人の間での認知度はまだ低いですが、欧米からのダイバーが集まる街なので、街中で外国の方をよく見かけると思います。
アメリカの基地があったためクラークやスービックも欧米人が多く住む地域として有名ですが、ドゥマゲッティはダイビングなど海のアクティビティで人気の都市となっています。
ドゥマゲッティの観光おすすめスポット
続きまして、ドゥマゲッティの見どころをご紹介します。
シリマン大学(Silliman University)
先ほど学園都市でご紹介しましたシリマン大学(Silliman University)です。
シリマン大学(Silliman university)は、1901年にフィリピン・アジア大陸初のアメリカ人運営研究所として設立され、38年に大学として認定されました。
フィリピンでは珍しいプロテスタント系の大学フィリピンです。
現在ではフィリピン国内に5校しかないFAAP(Federation of Accrediting Agencies of the Philippines)の最高教育機関認定を受けた名門大学として多くの優秀な学生を集めています。
ドゥマゲッティ市街の約3分の1(610,000m²)を占める広大なキャンパスに、幼稚舎、小・中・高等部、大学、大学院の学舎と複数の施設があります。
「芸術活動などで使われるシリマンホール(Silliman Hall)」「荘厳な教会(Silliman Church)」「フィリピン最大の図書館の1つと考えられてい蔵書豊富な図書館(Silliman Library)」などは、ランドマークとなっています。
大学は、海沿いにあり、大学独自の農場やビーチを持っていることも特徴です。
運動施設も豊富で、体育館・プール・テニスコート・ボールフィールド、アーチェリー場などを完備しています。
シリマン大学は、フィリピンの2020年大学ランキングで8位となっており、上位7校がマニラの学校である中で、ネグロス島唯一のランクインしています。
フィリピンの大学に行きたいという方はシリマン大学オススメします!!
ボリバード(Rizal Boulevard)
ドゥマゲッティと言えば、「ボリバード」!! 絶対に行くと思いますし、行ってほしい場所です。
このボリバードというのは、海沿いにあるリサール・ボリバードの略称です。
おしゃれなカフェやレストラン、バーなどが並んでいます。
夜には、天ぷらやバロット(バロットとはアヒルの有精卵で、孵化する前のひなが入った卵をゆでたゆで卵のこと)を売っている屋台がでます。
とても価格が安くドゥマゲッティにいる学生達や家族連れなどで賑わいます。
私はフィリピン人の友達とどこにも行くところがない時はとりあえずボリバードへ行っていました。
フォレストキャンプ(Forest Camp)
ドゥマゲッティの街から車で約30分の バレンシアにあるフォレストキャンプ。
川と山をうまく利用したプールや釣り堀があり、バーベキューも楽しむことができます。
火を起こして、五右衛門風呂のようなお風呂にも入ることができます。
大自然の中で、ゆったり過ごすと心も体もリフレッシュします。
フィリピン国内からの観光客も多くいます。
シキホール島(Siquijor Island)
「黒魔術の島」として昔から恐れられてきました。「魔女の住む島」と言えばシキホール島です。
また、かつての征服者のスペイン人がドゥマゲッティからシキホール島を見たとき全体がぼんやりと不気味に光ってい見え、
彼らもこの島を「火の島」と恐れていたそうです。
この島へのアクセスが海路のみでドゥマゲッティ・ボホールからの船がメインです。
天候が悪いと結構となることがあるので、シキホールへ行く際は余裕を持ったスケジュールがおすすめです。
シキホールでのアクティビティは、入場料が20-30ペソととても安いですが、移動手段がトライシクルかモーターバイクをレンタルしてとなります。
トライシクルは、観光客価格と地元価格が異なるので、結構割高です。
シキホールへ行くことを検討している方で免許を持っている場合は、国際免許証を取得して、シキホールでバイクをレンタルするといいでしょう。
1日400ペソぐらいでバイクはレンタルすることができます。
ボホール島(Bohol Island)
フィリピンで10番目に大きな島のボホール島。
セブやドゥマゲッティからの船便でのアクセスだけでなく、マニラからのフライトもあるので多くの人が訪れる観光地です。
ボホール島と言えば、チョコレート・ヒルズ(Chocolate Hills)です。
高さ30から40mの円錐形の小さな丘が1200個近くもあり、それがずっと奥まで続くというとても神秘的な景色です。4月から6月の乾季の時期にこの丘が茶色に変わることからチョコレート・ヒルズと名づけられました。
それ以外にも世界最小のメガネザル「ターシャ(Tarsier)」、フィリピン最古級の教会「バクラヨン教会(Baclayon Church)」、ダイビング、ロボック川での「クルーズ」、パングラオ島など見どころ満載の島です。
長期お休みを利用してボホール島を旅することをオススメします。
おわりに
いかがでしたか。
ドゥマゲッティは日本ではまだまだ知られていませんが、フィリピン人で知らない人はいない地です。
フィリピン人にドゥマゲッティで留学をしていたという話をすると
「ドゥマゲッティ行ってみたい」
「(ドゥマゲッティ行ったことある人は)ドゥマゲッティは最高だったよ」
とかなりよい評価の街です。
田舎町ではありますが、ショッピングモールもあり、レストランやカフェも充実していて、物価も安いので、生活するには快適な街です。
特に海好き、自然好きにはもってこいの街です。私からしたら程よく田舎、程よく街という住みやすい街です。
マニラやセブのような大都会でなく、ゆったりと田舎町で過ごしたいという方は是非訪れてみてください。