私がフィリピン愛を熱弁すると、まず最初に心配されるのが「治安」についてです。
実際に何度もフィリピンに行くと、確かに日本より安全な国はないとは感じますが、楽しく愉快に過ごせる国だなと毎回感じます。
今回は、日本とフィリピンの治安を比較しながら、フィリピンで安全に過ごすための注意点やフィリピンで治安が良いオススメの地域を紹介したいと思います。
日本の治安ランキング
私たちが住んでいる「日本の治安」についてみていきましょう。
世界的の中で、日本の治安はどう認識されているのか?
そこからフィリピンで私たちが注意すべきことが見えてくると思います。それでは、見ていきましょう!
「SafeAround」では、いくつかの公共機関の情報をもとに最も安全を「100」そして一番危険な状況を「0」とし、それぞれの国を合計点数で順位付けをしています。
ここでは160か国の中で、日本は25位となっており、東京の歌舞伎町、大阪の釜ヶ崎や福島(原発)などが危険なエリアとされ、このランキングでは25位と順位を下げています。
次きまして別のサイトも見てみましょう!
「安全?危険?海外旅行に世界治安ランキング」は、イギリスのエコノミスト紙が各国や地域がどれくらい平和かを相対的に数値化した世界平和度指数で順位付けされています。海外旅行者の為のその他の情報も掲載されています。ここでは、163か国の中で、なんと日本のランキングは6位
経済協力開発機構(OECD)の中で、日本の犯罪率についても見てみましょう。
日本は、凶悪犯罪(殺人・強盗・強姦・暴行)の発生率に関して、いずれもOECD諸国中で最下位となっています。国内にはさまざまな犯罪や事件・事故は報道されていますが、それでも相対的に見て「日本は安全な国」と海外から評価されています。
ということは忘れないでくださいね!!
海外からの旅行者も「携帯電話をレストランやカフェに置き忘れても盗まれずに保管されている」「日本の女性はバッグをしっかり閉めずに持ち歩いている」「お財布をズボンの後ろポケットに入れて歩いている」・・・などなど、私たち日本人からしたら当たり前のことが、旅行者は自国と比較しながら驚きとともに安全な国だと評価されています。
フィリピンの治安ランキング
それでは、本題のフィリピンの治安はどうでしょうか。
Safearoundでは93位となっており、観光で人気があるタイが87位とあまり差はありませんが、やはりイメージではタイの方が断然安全という印象ありますよね。
そしてやはりフィリピンは、日本よりだいぶ順位が低いです・・・。
Safearoundではマニラにあるマラテやエルミタ、スラム街などの貧困地域、そしてフィリピン国軍、モロ・イスラム解放戦線(MILF)やモロ民族開放戦線(MNLF)などといった組織がいるミンダナオ島にあるコタバト市(Cotabato City)は銃撃、爆破事件などが発生した経緯から訪れるのに注意すべき、また訪れるべきではない地域としてあげられています。そこで大きく順位を下げています。
「安全?危険?海外旅行に世界治安ランキング」では、どうでしょうか。
タイよりは1位上ですが、132位です。しかし、やはりここでも随分低い順位ですね。
やっぱりフィリピンは、日本と比べるとずいぶん治安が悪いのでしょうか。では渡航すべきではないのでしょうか。
フィリピンで巻き込まれる犯罪って?
ハッキリ言って、フィリピンは日本より確実に治安は良くないです。でも逆に日本程良い国はないと言ってもいいかもしれません。
そして治安って一言でいっても、切り口によって順位もかなり違うというのが分かったと思います。
それでは、実際フィリピンで起こる犯罪ってどのようなものかを見て、対策できるのか出来ないのか、防げるものなのか防げないものなのかをみていきましょう。
2017年にフィリピン国家警察が発表した全国犯罪統計によれば,犯罪発生件数は約52万件余りで、前年比で約6.5万件(約11%)減っています。2016年のドゥテルテ大統領の就任後、フィリピンの治安が大幅に改善されたという情報を耳にした方もいるかもしれません。しかし、日本と比べると犯罪件数は未だかなり多い状況で、殺人事件は日本の約10倍,強盗事件は日本の約9倍となります。心配になりますよね。
犯罪の内訳は、窃盗が32%,傷害・暴行が29%,強盗が15%,殺人が8%を占めています。
その中でも日本人が巻き込まれやすい犯罪があります。大きく分けて4つです。
スリ・置き引き(子供たち集団スリ)
私たちがフィリピンに行ってもっとも遭遇する確率が高い犯罪は、スリや置き引きといった軽犯罪です。
日本では携帯電話やお財布をズボンの後ろポケットに入れても誰も取ろうとはしませんよね。でも、フィリピンでは「どうぞ盗んでください」といっているようなものです。また人ごみの中ではリュックを前に抱え(日本の満員電車の時の背負い方です)、後ろからバックを開けられるような隙をみせないように注意してください。レストランでも携帯電話をテーブルに置きっぱなしにしない。ストリートチルドレンが近寄ってきて、可愛いからって夢中になっていると、子供たちの集団スリにあうこともあります。相手が子供であるため,つい気を緩めてしまいがちですが,注意が必要です。
自分のものは、自分で守るという意識で防げるものです。
ぼったくり
セブの法律で乗客はメーター以上の金額を支払う義務はないと定められています。しかし、タクシーなどメーターを使ってくれず、交渉などで通常の料金よりかなり高い価格を要求されることがあります。最近はGrabが普及しているので、Grabを使うとドライバーさんも評価があるので、高額料金を請求されることはありませんが、時間帯によってはGrabがつかまらないこともあります。
そんな時はタクシーに乗る時ももちろんあります。そこでよくぼったくりにあるタクシーでの注意点を御伝えしたいと思います。
・タクシー乗り場でスタッフが書いたタクシー番号が書かれたチケットはしっかり貰い、保管する(配布していなければタクシーに書かれた番号を写メするのもいいですね)
・メーターを使ってくれているか確認をする
・メーターを使っていなければ、メーター使ってと伝える
・タクシーに乗る際は、100ペソ以下のお金を持ち、おつりがないからといわれないようにする
・タクシーに乗ったら、ドアロックはしてくださいね。万が一外から開けられないようにするためです。
強盗
睡眠薬強盗というのもあります。ショッピング・モール周辺や観光地又は公園等を散策中に,現地人風の人のよさそうな男女から,「日本に家族がいる」「観光案内してあげる」「日本語を勉強したい」などの声をかけられ、一定時間行動を共にしたあとに飲み物や食べ物を口にして、意識を失っている間に所持していた金品を奪われるというものです。
知らない人からもらったものには口をしない、呑みかけのお酒を残したまま席を離れたら、それには口をつけないなど注意してください。
いかさま賭博
トランプ詐欺というのがあります。その名の通り、トランプを使った詐欺のことです。
特にセブにおいて,短期旅行者や留学生等から被害報告が寄せられています。ショッピング・モールや繁華街等を散策中,親しげに声をかけてきた人物に,自宅と称する建物に案内され,その後,家族と称する人物からトランプ・ゲームに誘われて,最終的に多額の掛け金を巻き上げられるというものです。さっき知り合って仲良くなったからと行って、簡単に見知らぬ人物の誘いにはのらなければ、こちらも防げるものです。
これらの犯罪に充分に注意すれば、フィリピンでの生活では安全に生活ができるしょう。そしてもっと具体的に「フィリピンで安全に過ごすために気を付ける7つのこと」をご紹介します!!
フィリピンで安全に過ごすために気を付ける7つのこと
1.日本が世界でも安全な国、日本の常識は海外では非常識であるという認識を持つ(日本は安全すぎる国です。スマートフォンを無くしたら戻ってくることはないと思って下さい。稀にありますが、、、)
2.人通りが少ない、危ないというところには近寄らない(海外では危険を察知する能力は重要です。日本にいるとその感覚が鈍りますが、自分でしっかり感じるアンテナをはりましょう)
3.貴重品は自分の見えるところでしっかり持つ(携帯・お財布はバッグの中です)
4.お金を沢山持っているような格好をしない(実際に沢山のお金も持ち歩かない)
5.フィリピン人に対して敬意をはらった対応をする(プライドを傷つけることはNGです)
6.親しげに近寄ってくる人を簡単に信用しない(フィリピン人だけでなく日本人もですね)
7.物乞いをしている人にお金を渡さない(一人にお金を渡すと周囲に物乞いの人々が集まってくるので、要注意です。私は食べ物を渡すことは有りましたが、絶対にお金は渡しません)
番外編~フィリピンで治安が良いきょーくすオススメ地域
それでもフィリピンの中で安全・治安が良い場所に行きたいという方に実際に私が訪問してここは「治安がいい!!」「絶対に行ってほしい!!」「ストレスフリーで生活できる」という、おすすめの都市を紹介します。
ダバオ
ここはフィリピンの中で一番安全と言っていい都市です。フィリピンでも10都市以上を訪れましたが、ストレスフリーに過ごせた唯一の街でした。フィリピン人の友人からも「ダバオは安全。だって現在のドゥテルテ大統領が治安をよくするために頑張った街だから」って。
そして実際にダバオでタクシードライバーが1ペソ単位でお釣りを戻してくれた時に、感激していたら、、、、タクシードライバーから「もしメーター以上の請求をして、それを通報されたら、明日からドライバーが出来なるから」と笑って話してくれました。
そしてダバオ市は、アルコールを原因とした犯罪事故を防ぐために、アルコール飲料の販売・提供は2013年から規制され、午前1時から午前8時までは提供されません。そんな風に治安を保つこの地域はフィリピンで一番のオススメの地域です。
ちなみにフィリピンは台風の影響を受ける島ですが、ダバオは台風が発生する場所より南に位置しているの、気候も安定しています。そんな気候からフルーツ栽培も盛んで、フルーツ天国ともいわれていて、果物もたくさんの種類があります。
綺麗な海へも多くあり、海のアクティビティも充実しています。
日本からの直行便はありませんが、乗り継いでも行く価値ある場所ですね。
ドゥマゲッティ
私が大学時代1年間過ごした場所です。シリマン大学という比較的裕福な人が通う大学があり、小さな町ですが地方からの学生が集まります。人口13万人の小さな街ですが約30%が学生というフィリピン屈指の学園都市です。大きな町ではないので、セブのように遊べる場所は数えるほどですが、隠れたダイビングスポットなど多く、欧米からの観光客もたくさん訪れ、結果的に移住したい先としても人気がある場所です。
ドゥマゲッティ市の公式スローガンがCity of Gentle People(優しさの街ドゥマゲッティ)となっているほど、穏やかな人々が多いのが特徴です。
自分自身がここに留学していたということもあり、外国ではあるけど子供に単身留学させてもいいと思えるオススメの地域です。
こちらも日本からの直行便がありませんが、乗り継いでも行く価値ありです!!
おわりに
現在のドゥテルテ大統領以降、フィリピンの治安はよくなっているという実感はあります。ドゥテルテ大統領は、麻薬撲滅に対して殺害もいとわないということで日本でも世界でもニュースになっていたので耳にしたことがあるかもしれません。
2018年11月時点で、麻薬常用などの容疑者数が5050人に上り、逮捕者は約16万4千人になったと現地メディアが伝えています。
治安を良くすることに注力してはいるものの、やはり日本という世界でもトップクラスの安全な国に住んでいる私たちには、フィリピンはやはり危ないと感じると思います。
しかし、フィリピンでの犯罪は自分自身で防げるものばかりです。
「フィリピンで安全に過ごせるために気を付ける7つのこと」を参考にしてもらい、楽しいフィリピン生活を送ってください!!